プロと呼ばれる人達にも、さまざまな職種があるが、職業以前に、彼らはひとりひとり異なる個性を持った人格だということに、もっと着目すべきだ。
 あなたがプロとうまくつきあうためには、まずお見合いしてみることが必要だ。そして、家について、住まい方について、あるいは世間話でもいい、会話してみることだ。だいたいの相手のクセも見えてくるし、あなたとの相性も見えてくるだろう。
 さらにいえば、ただお金を払い、何かを買う、という関係だけではつまらない。そんな体験は、今の世の中いくらでも経験できる。
 住いづくりにはある期間、何かをともに造り上げるという楽しみもある。それはあなたの人生に決定的な何かを与えてくれる機会となるかもしれない。
 モノにお金を払うという意識を捨ててみる。払うべきは、人との出会いに対してであり、また、その人と共有する時間に対してである、と考えてみる。
 それこそが、「悦ばしい生活」のための、悦ばしい投資なのである。たくさんの人達との悦ばしい出会いが、あなたの「悦ばしい生活」の力になってくれるのだ。



「ごらんよ!名ふだですよ、ぼくの名前が書いてあるんです。ぼく、自分で家を持つようになったら、戸口にかけておくんだ。」
         ヤンソン『ムーミン谷の仲間たち』




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ノウハウでない住いづくり
□ 誰が何をしてくれるのだろう?