□顧客評価はこれで調べる
紹介率を聞いてみよう
これまで述べてきたもののなかでも、特に重要な項目として、「紹介率」があります。紹介率とは、そのメーカーのすでに建てたお客様からの紹介によって成約に至った顧客の比率を言います。顧客だけでなく、関係業者からの紹介を含める場合も多いでしょう。いずれにしろ、建築したお客さまや内部を知った業者が紹介するわけですから、そのお客様なり関係業者がこのメーカーなら知人・友人に紹介しても大丈夫と考えた証明となります。一般的に言って紹介率は10%〜30%、優良業者では紹介率が50%となる例もあります。
「紹介率」を質問して営業マンがすぐ答えられないときは、会社の営業方針かその営業個人に問題があると見て良いでしょう。会社自体に問題のある場合とは、営業マンの管理項目に「紹介率」があがっておらず、会社もはじめから紹介率を問題にしていないか、管理項目にあっても重要視していない状態です。紹介を期待できるサービス・品質でないことを会社が気づいているからかもしれません。
営業マンに問題のある場合、「紹介率」を話題にあげられるような実績・経験のない時と営業マン個人の紹介率の悪い場合が考えられます。内部の事情が解っている関連業者が紹介するときは、必ず評判の良い営業マンを指定します。顧客にとって良い営業マンは、紹介が多いのが普通なのです。
他の項で詳しくお話しするつもりですが、トップセールスマンすなわちお客様にとって良い営業マンではありません。販売力のある営業マンのなかにも、紹介率の高い人間とそうでない者がいます。ご自分の担当者がそのどちらなのか、確かめておくのも選択の参考になるでしょう。
あるハウスメーカーの内部資料を見る機会がありましたが、支店によってかなりのばらつきがあるので驚いたことがあります。紹介率が10%から70%くらいまで開きがあったのです。面白いことに、紹介率と不良率、利益率には強い相関がありました。